公演のご案内

第二回 田中之雄琵琶の会


  
 

我が国の歴史上初めて武士の世を開いた
源頼朝の物語。新しい時代を生み出すた
めに命をかけ、共に戦った板東武士たち
との心の交流を熱くうたう。      

 

友情出演 尺八 宮崎青畝


演  目

 俊 寛

望月唖江 作詩
鶴田錦史 作曲

琵琶・尺八
 ノヴェンバー・ステップス十段

武満 徹 作曲


――休  憩――

 鎌倉を語る

大貫昭彦

鎌倉物語その二 初演
 白旗の抄
  〜杉山の奇跡〜

大貫昭彦 作詩
田中之雄 作曲


日時:

 12年5月27日(土)
 午後6時開演(開場5時30分)

会場:

 鎌倉小町 宝戒寺 本堂

料金:

 5,000円(予約のみ)

主催:

伝統文化を育てる会・伝承企画 

後援:

鎌倉市・鎌倉市観光協会・宝戒寺

問い合わせ・
申込先:

伝承企画 貫
電話045−811−7496


『鎌倉に聴く』に思う
 一口に武士の世といっても、中世と近世とでは内情にかなりの違いがあるようです。中世、とくに鎌倉時代は人の支配を、近世は土地の支配を基本とした時代といわれます。江戸時代は、お殿様は検知して収量を正確に割り出した土地を家来に与えました。言い換えれば家来は、その数字の分だけ義務を負えばよかった。しかし、中世の支配は、はなはだ不徹底で、御恩と奉公といっても、その取り分とお返し分は正確には表せません。中世を批判すれば情実がまかり通った不公正な時代。そのようにも見えます。しかし、数字さえ正確なら正しいのでしょうか。
 現在が数字という骨格で組み上げたビルディングなら、中世は人という柔軟構造材で組んだ庵でしょう。さて、その住み心地は?
 何でも数字という現在に生きていると、頼朝の時代を少し懐かしんでみたい気になるのです。

大貫昭彦