作 品 集

CD

琵琶(biwa)

田中之雄(琵琶)


敦盛 Atsumori
田中濤外 作詞 鶴田錦史 作曲

霧晴るる…関ヶ原合戦記
Kiri-haruru―Sekigahara-kassenki

大貫昭彦 作詞 田中之雄 作曲

税抜き価格 2913円


敦盛 (0'51"〜2'02")
霧晴るる…関ヶ原合戦記 (4'56"〜6'00") 
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琵琶によるレクイエム

鎮魂雅哥(ちんこんがか)

田中之雄(琵琶)


壇の浦 Dan-no-ura
鶴田錦史

鎮魂雅哥(琵琶+ディジタルパフォームド・ヴァージョン)
“Deep Red Pathos” by BIWA and Digital Performance

浦尾画三
五章の部 和歌作詞:池田正城

三面の琵琶のための「旅」 
Voyage for 3 Biwas

武満徹

 

 琵琶といえば古楽器というイメージがあるくらいでその音を耳にする機会はあまりありませんが、日本の伝統音楽には欠かせない響きです。
 日本の琵琶奏者の第一人者、田中之雄(たなか・ゆきお)さんのアルバム『鎮魂雅哥』がリリース去れ、伝統の音色を聴く機会ができました。
  収録曲は平家琵琶の名曲、鶴田錦史「壇の浦」と現代曲の浦尾画三「鎮魂雅哥」、武満徹「三面の琵琶の旅」の3曲。「鎮魂雅哥」と武満徹の作品はさまざまな音をコンピューターを使ってコラージュした音に伝統の琵琶の音を重ね合わせた曲で、不思議な音の世界を作り出しています。
  ALM records 3050円。(神戸新聞奥様手帳No303より)

壇の浦 (5'51"〜7'02") (17'05"〜18'44")
鎮魂雅哥 (2トラック 1'40"〜2'50") (5トラック 2'16"〜3'34")
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リサイタルより

壇ノ浦

小林正樹監督の映画・怪談(1964)の第三話「耳なし芳一」のために作曲され、歌詞はこの映画のシナリオを書いた水木洋子。源氏の猛追によって壇之浦に逃れた平家が、戦いに敗れ幼い帝を抱いて入水して果てる悲しい物語。鶴田錦史の代表作の一つである。

シーズンズ(四季)

「体面し交叉する四人によって演じられる」作品と記されていて、不確定的な図形楽譜とダイアグラフから音・声・身ぶりを演じ、幻想的な音空間をつくりあげていく詩的作品である。
1970年、大阪万博博覧会の現代音楽祭において初演された。

本来、琵琶の独創曲は、ほとんどが語り物が主で、楽器は伴奏の形を取る。
この「翹」は従来の形を破り琵琶の新しい方向性を探るため作曲された。

奉葉誼

琵琶と笙と弦楽四重奏によるこの曲は、電子メディアでない作業として二十数年ぶりだが、作曲過程におけるコンピューティングメディアソースは変わりない。
「奉葉誼(ほうようぎ)」とは、造語。誼とは道であり、よしみ、したしみ。そして情誼であり、親しみをもって交遊に至る道である。葉とは、緑であり生命である。緑葉を笙と弦楽に託し、時を捧げる導師が琵琶である。作曲は浦尾画三氏。

鯉沼廣行が作曲家・伴谷晃二に依頼し実現した曲。横笛と琵琶との二重奏の編成で、笛は能管と一本調子という最低音篠笛。
「人間の過去世に於ける情念を実現した」という“行”は鯉沼廣行と田中之雄の競演で100回以上の演奏を行っている。